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【人工肛門(ストーマ)】は体の一部、受容するまで

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大腸がんの闘病記や、ブログを読むとこのような記述が目に留まります。

人工肛門だけは嫌だ!人工肛門は避けたい!人工肛門にならなくて良かった!

しかし、夫は人工肛門造設手術を受け、オストメイトになりました。

そして、人工肛門造設手術後、入院している病院に呼ばれケアが始まりました。

そこでの、夫の発言に一瞬固まってしまいました。

看護師さんとのやり取りで、何か変な感じがしたのです。

夫が、こっそりと私に聞いてきました。

人工肛門って、人工物じゃないの?

自分の腸から引っ張って出たものだと思うけど。

夫は人工肛門が、自分の腸の一部、とは思っていないことがわかりました。

このような感じで、人工肛門(ストマー)に対する知識が、ほとんどないままに急に造設することとなったのです。

実際、2人ともかなり戸惑いました。何をどうしていいのかわからない。

最初にストーマに対して感じていたこと、ストーマがどんなものか、日常生活でのことをなどを綴っていきます。

目次

「ストーマ」、「オストメイト」

ストーマはギリシャ語で口という意味を持ちます。ストーマになると排泄を自分でコントロールできないので、おなかにパウチ(専用の袋)を貼って排泄物をためて処理します。

https://soar-world.com/
オストメイトとは

様々な病気や事故などにより、お腹に排泄のための『ストーマ(人工肛門・ 人工膀胱)』を造設した人を『オストメイト』といいます。 オストメイトはス トーマ用装具を装着することによって、手術前と同じように社会 生活を送ることが出来ます。

人工という言葉から、おなかに機械のようなものをつけていると想像してしまいます。しかし、そうではなく、ストーマは、自分の腸や尿管を使って、手術でおなかにつくられた排泄物の出口です。

自分の腸の一部????これが一番の驚きでした。

これからどうするのだろう。排泄物がここから出てくる。

人工肛門 見たくない方はクリックしないでください。

ストーマは痛みを感じる神経が無いため、触っても痛くはないということです。

人工肛門という言葉

病気になる前、人工肛門という言葉は知っていました。しかし、ストーマという言葉は知りませんでした。

人工肛門という言葉を知っていた理由は、言有名人のニュースや記事などを読んで、そういうものがあるのだなという軽い認識でした。

最初に人工肛門という言葉を知ったきっかけは、渡哲也さんのニュースでした。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

渡 哲也(わたり てつや、本名:渡瀬 道彦[1](わたせ みちひこ)、1941年昭和16年〉12月28日 – 2020年令和2年〉8月10日[2][3])は、日本俳優演歌歌手

俳優の渡哲也さんが、1991年(平成3年)に自ら直腸癌であると発表。柏木純一の著書『渡哲也 俺』に壮絶な闘病記が記されている。これにより、オストメイト人工肛門使用者)であることを明らかにしている。

オストメイトであることを公表してからも、変わらず俳優として活躍する渡哲也さんの姿、ドラマにCMにと出演されているのを見て感銘を受けていました。

管理が大変

ただでさえ、ショックなところに、こまめなケアが必要になります。

思いつくだけで、次のようなことがあります。

  • こまめにトイレに行く
  • ストーマに接着したパウチ(便を受ける袋)の中身を捨てる
  • パウチを取り換え
  • 接着面に触れるおなかの肌の手入れ

こまめにトイレに行く

腸内で消化吸収されるたびに、勝手に便が排泄されます。

つまり、自分の意思で排便をコントロールすることができません。自然に溜まっていってしまいます。

ストーマに接着したパウチ(便を受ける袋)の中身を捨てる必要があるのです。

ストーマのつけ始めの頃は、ストーマ袋に便がたまると、(その膨らみや重さで便を処理するタイミングが分かるのですが、)破裂したり漏れそうにるのが心配で、ひんぱんにトイレに行っていました。

パウチを取り換え

何と言っても、このパウチ交換が最初はなかなかうまくいきません。

このパウチ交換の方法を、ケアする家族のために病院から指導がありました。

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、面会は出来ませんが、医師が必要と判断した場合病棟に行くことが出来ます。

接着面に触れるおなかの肌の手入れ

かぶれが一番心配でした。

漏れるのが心配等の理由で、

目安の交換期間よりも早く交換すると、最も粘着力が強い時期にはがしてしまうこととなり、皮膚を傷つけ、かぶれを生じさせることがあります。

と説明がありました。

ストマー装具の交換期間が、早くても遅くてもダメなんですね。

ストーマ袋のこすれによるかぶれ

ストーマ袋のこすれによるかぶれかな?と思う時がありました。


テープ類による皮膚のかぶれ

剥がれが怖いので、テープで補強していました。

しかし、テープをつけすぎると、皮膚がかぶれます。

番最初に、病院で購入を指示されたのは、皮膚被膜材です。

皮膚被膜剤は、皮膚の表面に薄い膜を作り、排泄物の付着やテープなどを剥がすことによる外的刺激等を防ぐために使われます。 面板の外縁部にテープを貼る場合や、テープ付きのものを使う場合に使用されます。

ストーマ外来

今通院している大学病院には、ストーマ外来があります。

ストーマケアを行ったり、ストーマに関しての専門的な相談に応じるてくれます。

現在、1か月に1度、ストーマ外来に行っています。

皮膚トラブルの相談が、外来時間の半分以上を占めています。

気持ちの変化

とにかく、ケアしていくしかないんですね。面倒でも、費用がかかっても、それを乗り越えるしかない。

人工肛門という医療技術のおかげで、命があるのですから。と気持ちを切り替えることにしました。

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