結腸切除手術後、膀胱の壁にガンの根っこが残っているかもしれません。と主治医の説明がありました。
今後どうしたらいいのか。化学療法をするかどうか、選択を委ねられました。
迷いました。常に迷っています。
結論 抗がん剤治療をしていただくことにしました。その理由を3つ挙げてみます。
- がんの再発予防・根治療法開発など、医療の進歩に期待。
- やめ時を自分で決めることができる。
- やらずに後悔よりもやって後悔・・
大腸がんに対する薬物療法
「薬物療法」イコール『抗がん剤』のことだと思っていました。
以下) 国立研究開発法人国立がん研究センターより引用します。
1)手術後の再発を防ぐ目的で行う「補助化学療法」
2)手術によりがんを取りきることが難しく、症状を緩和する目的で行う「切除不能進行・再発大腸がんに対する薬物療法」
薬物療法で使われる薬の種類
特に目を引いたのが、分子標的薬です。
分子標的薬は、がん細胞の増殖・転移・浸潤に関わる分子だけを標的とし、がん細胞の異常な分裂や増殖といった特定の活動を抑えることを目的に開発されました。
分子標的薬とは
従来の抗がん剤は、がん細胞だけではく、正常細胞にも作用
抗がん剤と言えば正常細胞に作用するので、きつかったのですね。
がん細胞に局所的に作用するので、正常な細胞への影響は少ないのね
参考までに、調べてみました。国立研究開発法人国立がん研究センターより引用します。
分子標的薬は、がん細胞の増殖に関わるタンパク質や、栄養を運ぶ血管、がんを攻撃する免疫に関わるタンパク質などを標的にしてがんを攻撃する薬です。分子標的薬には、「小分子化合物」と「抗体薬」の2つの種類があります。
(1)小分子化合物
小分子化合物は、分子標的薬のうち、薬の成分となっている物質(化合物)の大きさが小さいものです。がん細胞の増殖に関わるタンパク質を標的にして、細胞の中に入り込み、細胞を増やす信号が送られてきても受け取らないように阻害します。多くは内服で治療します。
「チロシンキナーゼ阻害薬」や「マルチキナーゼ阻害薬」、「mTOR阻害薬」などがあります。
小分子化合物は、標的とされたタンパク質だけでなく、それ以外のタンパク質にも影響を及ぼすことがあるため、皮膚の症状や薬剤性肺炎、下痢、肝機能障害、高血圧など、さまざまな副作用が出ることがあります。どのような副作用がいつ頃出やすいかは、薬ごとに特徴が異なります。
(2)抗体薬
特定のタンパク質を標的として働くタンパク質を抗体といいます。抗体薬は抗体を使った薬で、多くは点滴で治療します。
抗体薬の中には、がん細胞の表面にあらわれるタンパク質と結合して、がん細胞を直接攻撃するものもあれば、がん細胞を直接攻撃するのではなく、がん細胞の周りの環境に働きかけて作用するものもあります。環境に働きかけるものとして、血管をつくる働きや免疫の働きを利用したものがあります。
抗体薬には、「抗上皮成長因子受容体抗体」や「抗HER2抗体薬」などがあります。「免疫チェックポイント阻害薬」は抗体薬の1つです。最近は、抗体薬に細胞障害性抗がん薬を結合させ、がん細胞を効率的に攻撃する薬も開発されています。
副作用には薬の種類によって、「インフュージョンリアクション」といって治療の初期(多くは初回)にインフルエンザのような症状(高熱、関節痛、息苦しさなど)がみられることがあります。
(3)バイオマーカー検査について
分子標的薬の標的になるタンパク質の有無を、バイオマーカー検査で調べることがあります。その結果に基づいて治療薬を検討します。遺伝子の変異により作られたタンパク質を標的にする分子標的薬もあるため、特定の遺伝子変異の有無を調べることもあります。
抗がん剤の動き
抗がん剤の世界の動きは早く、1年経つとがらりと変わります。
10年で、浦島太郎状態とのことです。
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医療の進歩は、すごいですね!
化学療法をやめる時
最近は特に、主治医や医師に相談しながら治療を進めていく感じですね。
いったん、治療を始めたら絶対続けるなければいけないという縛りはないようです。
ということは、副作用がキツイ、もう治療はしたくないと思ったら患者側が選択できるということです。
治療方針、体の状態、生活の質などいろいろ鑑みて、総合的に判断していくつもりです。
もちろん夫の意思が最も重要です。どう考えて、どうしたいのか。
日々変わるかもしれませんが、意見や考えを尊重していきたいと思います。
後悔しない選択
パターンで考えてみました。
夫の場合、抗がん剤治療が効果があるのかないのか、判定出来ないという前提での選択です。
メリットデメリット
現時点では、副作用の強さや、病状の変化など不確定要素があります。どうなっていくか、不安でいっぱいです。
おわりに
ステージ2c【術後化学療法】を選択した3つの理由
- がんの再発予防・根治療法開発など、医療の進歩に期待。
- やめ時を自分で決めることができる。
- やらずに後悔よりもやって後悔・・
気になった記事はこれです。
ある有名人の主治医の抗がん剤治療への意見の記事ーがんは治癒効果が患者によってぜんぜん違う
先生の立場からすれば、抗がん剤治療を続けたほうがいいというのが基本的なスタンスになるんだと思います。それでも、こんなふうにも話してくれました。
「抗がん剤治療を続けたからといって絶対に再発しないとは言えません。やらなかったからといって再発するとも限りません」
そして先生はこう続けられました。
「がんは、患者それぞれみんな違うので治療効果のエビデンスがとりにくいんです。あるクスリが大腸がんの患者に効果を発揮したとしても、別の患者にも効くかはわかりません。個人個人の結果を見るしかないので、治療をどうするかは最終的に患者さん自身が決めるべきだということになるんです」
日本だけでも新規のがん患者は毎年100万人を超えるようになっていながら、まったく同じ状態の患者はいないそうです。そのため、同じ治療を行っても効果のあらわれ方には違いが出てくるということです。
生存率などの数字にしても、あくまで参考レベルにしかならないそうです。