我が家の場合、患者(夫)は痛みや苦しさもあり、思考力、判断力が通常の時とは違っています。
そんな中、いろいろ治療計画やお薬の事を選択するのは、なかなか厳しそうです。
そのため、おまかせします!と言ってしまいがちです。
ところが、誤解を生むパターンが2つあると思うのです。
- 「自分で考えるのが面倒くさい、難しくて手に負えないので任せるしかない」と医師に思われる。
- ”主体性の放棄”にほかならず、治療方針が不本意な方向に進んでしまう可能性がありますね。
- 「説明をきちんと理解し、信頼して任せてくれた」と勘違いし、患者にとってではなく医師が最善と思う治療法を迷わず選択することになる。
それを避けるために、今、とても重要だと感じていること。
それは、「患者力」をつけるということです。我が家の場合は、弱っている夫の代わりに、家族で患者力をつける。
ひと前、大多数の人は、お医者様にいうことにはすべて従うのが当たり前。
あるいは、あの病院は良くないとか言ってみたり、反発してみたり。そんな風だったと思います。
患者は医療者の指示や命令に従うことが当然
少し前までは、こんな感じでしたよね。
医療者の指導に従わないのだから、従わない患者がいけない。
従わないのは患者側の問題である。
おまかせ
私自身も、医者や病院に嫌われたら大変、トラベルメーカーやクレーマーと思われないように
という意識が働いてしまいます。
今は令和の時代でも、昭和や平成の考えが身に染みているようです。
つい、「先生にお任せします。」と言ってしまいそうです。
我慢するのが当たり前
我慢という英語はpatience
患者はpatient
語源が一緒!と知ってそういう、患者、我慢、そんな歴史だったんだなと妙に納得してしまいました。
患者は我慢して当たり前だったんですね。
治療の決定権
治療の決定権を患者やその家族が持つ
医療が、患者中心に変わってきたということは、患者側も病気についてよく考える必要があるっていうことですね。
インターネットのおかげ
インターネットがあるおかげで、たくさんの情報が素早く検索できます。
本当に、いい時代になったなと思います。
ただ、情報が多すぎて、真逆の意見も多々あり取捨選択が難しいことです。
あやしげな治療法や詐欺商法もあるようですし、気をつけたいところです。
患者力をつけるために
私の場合、患者力をつけるために何をしようとしているか、しているか。
- 病気について理解する
- 療養生活や治療についても十分の知識を備える
とはいうものの、医学用語は難しいですし、悪戦苦闘しています。
知らない方が、精神的に楽になったり、救われると思うこともあります。
それでも、主体的に治療を受けることの方が、メリットがあると、今はそう思います。
そのためには、
- 公的な信頼できるような情報サービスを検索する
- 全国病院別治療実績・手術件数 https://caloo.jp/achievements/ で検索してみる
- 大腸がん疾患啓発活動
- 国立がん研究センター
- などなど・・・
- 同じようなの病気の治療を受けてる方のブログなどを読む
- アメリカで医師をしていて、患者のために発信している人のHPを検索する
- 本を読む
他にもいろいろな本があります。
迷いますが、偏りのないように、あまり一つの意見に固執しないように、参考程度に読むようにしています。
大腸がんについて少し詳しくなりわかったこと
夫の病状について、知識が増えれば増えるほど、今の主治医の考えに対して、納得出来ると感じています。
そういうことだったのか~~。
それで、そういう風に判断していて、このような治療計画だったのですね。と。
運が良かっただけかもしれない
結果的に、納得がいく治療が受けることが出来ています。
しかし、偶然、運よく今の主治医が担当だった
釈然としない、説明が不明瞭、疑心を持たざるを得ないような対応をする医師が担当だったら、どうなっていたのでしょう。
知識がないまま、言うがままになって、かなり後悔したと思います。
そして、セカンドオピニオンを考えたりしていたかもしれません。
今現在、治療にあたっている医師に対して、”信頼できる”と感じてはいますが、
がんと診断される直前に戻れるとしたら、猛勉強して医師の説明していることをきちんと理解して、
疑問点を解消したかったなと。
実は、今も、わからないことだらけです。
ブログを書くことで、病気の事、治療の事、整理して、理解が深まっています。
おわりに
お医者様にいうことにはすべて従うのが当たり前だと思っていました。
自分の状況や希望を医療者に説明し、医療者はそれに基づき、いくつかの案を提案するなど、対話と合意が大切というコンコーダンス医療というのが、主流になっていきます。20年後にはそれが当たり前になるだろうと信じています。
慶應義塾大学看護医療学部教授 加藤眞三さんの記事より引用
今、患者の家族として出来ることの一つとして、考えていることを述べてみました。