手術後、順調ならば1週間後に退院する予定が14日間になりました。
手術から12日後の退院ということになります。
手術直後に切除した結腸の検査結果は、7日間~14日後とのことでした。しかし、入院が長引いたこともあり、退院直前にステージがわかりました。
退院直前に主治医からしていただいた説明を、記憶をたどりつつ、読みやすいように、会話風にまとめてみました。
序章
そもそも一番最初に病院に来たきっかけというか、その時に説明した紙がこれになるんですけれど、
- S状結腸のところに、腫瘍が出来ている。
- それが膀胱のところとつながってしまった。
- 無菌であるはずの膀胱の中に、結腸からのバイ菌が入ってしまった。
つまり、おしっこのところにうんちが入ってしまった!
おしっこのところにうんちが入ってしまったという感じで、ここの治療と、癌を一緒に治しましょう!
第一段階
S状結腸というところに癌があって、結腸と膀胱の間に穴ができてしまった。
その治療のために、まずこの処置をしました。
- 横行結腸にストマを造設
- 尿管を入れた
結腸膀胱瘻というもの自体は、人工肛門を作って、おしっこの管を入れたことである程度よくなりました。
プラス抗がん剤で、なるべく縮めたということです。
その結果、ある程度どこが瘻孔なのか、手術のところでは分からない感じになりました。
病気の本体
病気の本体は、結腸膀胱瘻ではなくて、S状結腸癌の方なんです。
この癌に対する手術というのを、腹腔鏡というのを使って、S状結腸を切り取る手術をしました。
取ったものに関して、いわゆるステージというものを顕微鏡の検査で決めていくんですね。
ステージ
ステージというのは、簡単に言うと壁の中にどれほど根っこを張っているのか。周りのリンパに飛んでいますか?ということで見ていきます。
結果としてですね、一応リンパへの転移はなかったんですよ。なんですけれども、壁に関しては、根っこを張っただけではなく、壁を食い破って、膀胱の方に<si> これは癌が壁を突き破って周りの臓器に浸潤してましたよっていう結果になるんです。
ここからの説明は、長くなりますが書いていきます。
大腸がんの広がりを分類したものが進行度(ステージ)根の深さを深達度
ステージはⅡでも根の深さはsi
それでは、根の深さって?
大腸がんの広がり・・上尾中央総合病院のサイトより引用
大腸がんはできた場所でどんどん大きくなりつつ根が深くなります。根の深さを深達度といいます。深達度には浅い順に粘膜内癌(m癌)、粘膜下層浸潤癌(sm癌)、筋層浸潤癌(mp癌)、漿膜下層浸潤癌(ss癌)、漿膜浸潤癌(se癌)、他臓器浸潤癌(si癌)の6段階の分けられます。さらに大腸がんはこの深達度で早期癌と進行癌に分けられます。早期がんは6段階中の深達度が浅い粘膜癌(m癌)、粘膜下層浸潤癌(sm癌)を指し、進行癌は6段階中の深達度が筋肉より深い筋層浸潤癌(mp癌)、漿膜下層浸潤癌(ss癌)、漿膜浸潤癌(se癌)、他臓器浸潤癌(si癌)を指します。
主治医からステージの詳しい説明
ステージとしては、リンパへの転移がない場合は、一応ステージⅡという形にはなるんですけれど、
大腸の壁に厚みがありますよね。その大腸の壁の厚みを見た時に、腸の中をまず癌がポーンと飛び出してくるんです。これがどんどん根っこを張って、壁の中を進み、壁を食い破って、本当に深い癌だとこれが周りの臓器に浸潤といって、根っこを張ってしまうんですね。
問題は、交通する道が出来てしまい、膿が溜まってしまった。膿自体は時間を置くことで消えてくれました。
S状結腸を取ってわかったこと
膿が出来ていたスペースに、結局とってみてわかったことは、周りの臓器に癌が、浸潤と言って根っこを張っていたという形になります。
問題点
問題は、ステージとしては、リンパへの転移がなかったんですけれど、根っこが深くて別の臓器にくいこんでいましたので。
結局取ったのは、S状結腸なので、癌はこういう形で取れるんですけれど、ピリッと簡単に剥がれるものでもないですし。
簡単に言うと、お水がかかっちゃうと布の中にじわーっと広がるイメージで、浸潤しているほかの臓器に根っこを張った部分というのが。
今、膀胱と骨盤の中に根っこを張った部分が残っちゃった状態なんですね。
残っているんですね。
取れない
根っこを張ってしまった部分を取ろうと思うと、骨盤の中全部、前立腺とか膀胱とかその辺をどのへんまでなのかわからないので、骨盤、内臓根こそぎ取ってきて、お通じの出口とおしっこの出口両方の2つの排泄口をつくるという、かなり大きなことをしないと取れないし。
ここまでしても、とれるかどうか。根っこを張ったものがどこまでいっているか。
それだけ大がかりに取っても、取れるかどうかなんて
根治術は出来なかった
通常ステージⅡの大腸がんって、S状結腸だけを切除してくればいいのだけれども、ステージは浅かったんだけれども根っこが深くって、浸潤した部分がまだ体に残っています。
今回、結果から言うと、癌を根こそぎ治せましたかというと、根治術は出来ていませんよという結果になります。
おわりに
なんともやっかいな癌のようです。※ステージはⅡですが、si つまり深度が6段階で一番深い、他臓器浸潤
癌による膀胱瘻というのは、決して珍しいわけではないそうです。
ただし、
症例が少ないのでしょうか?不安です。
今後の治療について、いくつか選択肢があるようです。運命の分かれ道です。
悩みます。
次回、このテーマで書いてみようと考えています。